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オタク備忘録

寝盗られ宗介――熱量で魅せるもの

5月25日、戸塚祥太主演舞台「寝盗られ宗介」を観てきました。

自分にとっては初めてのつか作品、錦織演出、新橋演舞場、初めてづくしでした。

11時とイレギュラーな速さに驚きつつも劇場へ。若干迷って間に合わなくなるかと思った。

 

第一幕65分、第二幕75分に幕間35分を含めた計165分と長い時間、とても満たされた空間でした。

席についた瞬間に思ったのはステージの高さとスクリーンの大きさ。さすが帝国劇場の代替劇場でもあったとされる演舞場、今まで見たことのある小劇場とはちがうなという気持ちでした。

照明が落ち、オープニング映像が流れ、幕が上がります。

一座を率いる北村宗介とその内縁の妻、レイ子をとりまく様々な感情を、劇中劇を織り交ぜながら表現されていきました。

キャストのラインナップからすでに期待していたのですが、やはり一人一人の熱量が凄まじく、弾丸のように放たれていく台詞に圧倒されるばかり。アドリブらしき部分もあり、ただでさえ膨大な台詞の合間にそうして個性を魅せる姿勢に感動!また劇中劇に変わるタイミングが余りになめらかで、常に頭を働かせていないとおいていかれる!と必死に舞台を見つめることしかできません。

第一幕、第二幕共に食い入るように見つめ、熱量と勢いに圧倒されながら振り落とされないよう必死でしがみついているうちに終わってしまう、そんな舞台でした。

確実に一度では見切れない情報量で、繰り返し見て、自分の中で消化したかったです。残念ながら今回だけなので、記憶を頼りにすこしずつ時間をかけてじっくりと解釈を深めたいと思います。

 

しかし、あの、戸塚さんの顔が素晴らしく整っている。

客席から見ていて、双眼鏡を使うまでもない!出てきた瞬間から、その小さな顔にひとつひとつが綺麗な顔のパーツが、まるで神のパズルのように配置されていて、こんなに美しい人がこの世界にはいるのだなあ……とため息が漏れました。あまりにも綺麗すぎる。その顔を堪能できるだけで十分チケット代の価値はあったように思います。戸塚祥太はいいぞ。

関西Jr.の藤原丈一郎くんもとても可愛くて、ジミーという、劇中でも愛嬌のあるキャラクターをしっかり演じられていたと思います。第二幕の「座長が必要としてくれるなら、僕はここにいます」*1が切なく胸に響いてきました。東京に来たジミーにお小遣いあげたいし電話かけてあげたい。

 

長期間の公演でキャスト、スタッフの方々は大変だったと思います。千秋楽までもう少し!最後まで怪我なく、熱量をもった作品として仕上げて欲しいなと思います。

面白かった~~!

 

 

 

*1:ニュアンス